僕のブログでは今から半世紀近い古の激動の時代を黒いバイクに跨り、当時の若者の度肝を抜いて一時代を作り上げた黒の軍団、クールスについて独自な観点から取り上げ解説しています。
僕の記事の特徴は史実を曲げることなく忠実に事実だけをお届けしている点です。
具体的にはインターネット上に転がっているような売ら付の無い情報ではなく、少なくとも二人以上のクールスメンバーあるいは関係者が共有している情報だけを取り上げ、
尚且つ、精査に次ぐ精査を繰り返しながら限りなく事実に近い状態の情報だけを出しているのです。
なので、クールスの情報をサクッと入手したい方にとってはとても重宝するブログになっていると思いますので、ブックマークをしておくと便利だと思いますよ。
この記事ではバイクチームクールスと言う野郎ばっかりの集まりの中に紅一点の存在で
いつもクールスのメンバーの心の癒しどころになっていたある女性に焦点を当ててお話します。
これを読めば、クールスのメンバーに愛されていた一人の情勢の存在が分かると共にメンバーの優しさ、絆の深さが分かるともいますよ。
なので、時間の許す限り見てもらればなと思います。
バイクチームクールス誕生と彼らの抱いていたものとは
当時の東京と言えば暴走族が幅を効かし、我が物顔でふるまい世間に嫌われる存在となっていた。そんな殺伐とした世界から突如として生まれたのがクールスだった。
今までにないその出で立ちは若者の度肝を抜き、直ぐにハートを捕まえることになる。
当時の若者はクールスに憧れ、「クールスみたいになりたい。クールスのメンバーに入りたい」などと想いを馳せらせていた。
クールスの人気は黒の革ジャンに身を包み、愛車のバイクは全てが黒にオールペイントされるという前代未聞の演出にあったと言っていいだろう。
この演出を考え出したのが舘ひろしのとびぬけた才能だったのである。
クールスメンバーの頂点にたった舘ひろしはクールスのメンバーになるための試練をメンバー達に科していた。
それはリーダー舘ひろしによる独裁運営のグループへの忠誠心だった。
右手中指に傷をつけ自らの鮮血で血判をさせ、舘ひろしに対する忠誠を誓わせたのだった。
この儀式と言っても良い血判をしたメンバーは舘ひろしを含めて17人だった。
そして、1974年12月の不吉の日とされる13日の金曜日にクールスは発足されたのであった。
クールスのメンバーは全員、野郎ばっかりで女性などいやしない。
女性の入り込む余地など無い硬派のバイク集団。それこそがクールスだったのである。
彼らは何を目的にどうになりたかったのだろうか?
当初のグループのコンセプトは「革ジャンを着てカッコ良く走れればそれだけで良い」だった。
しかし、このコンセプトはただ単に表面上だけの言葉に過ぎなかったのではなかろうか?
その向こう側にあった彼らの抱いていた本心はどんなものだったのだろうか?
佐藤秀光は自身が書き記したハングリーゴッドの中で思いを語っている。
「俺はクールスが当たってそれだけで食べていければいいと思っていたよ」
それを聞いていた村山一海が口を開いた。
「俺は女の子にもてたいと思っていたし、バンドをやればもてるはずだと思っていた」
二人の会話を聞いていたピッピが口を開いた。
「俺が大将に助言をしたことで、バンドクールスが現実となったと思っている。
クールスのメンバーを食べさせる手段としてバンドをしたことになるけど、
大将が決断したことだから俺はそのことについてとやかく言えないよ」と。
ここはいつものたまり場所、レオンである。
クールスのメンバーのマドンナ的存在さくらちゃんとは
日曜日のお昼ちょっと前の出来事。クールスのメンバーはいつもたむろ場所をレオンにしていた。
今は佐藤秀光と村山一海そしてピッピが談笑をしていた。
「ピッピ、そういえばさくらちゃんとは上手くやってんのか?」と秀光。
「アーぼちぼちは」と。
間髪を入れずにムラが入り込んだ。
「なーピッピ、将来は結婚するんだろう?」と。
「いや、そんなことまでまだ考えてないし、将来はわかんねーよ。でも結婚することになるだろうな」と。
入口の方から店員の「いらっしゃいませ」という声が聞こえてきた。
ジェームスやサムそしてターベ達が入ってきた。
だんだんとにぎやかになってきたクールスのメンバー達。
「ピッピ、さっきビオロンの前を通ったらさくらちゃんがニコニコして挨拶してくれたよ」とサム。
「あーそうか。日曜日だって言うのにデザインの仕事が忙しくて仕事に行ったんだよ」と。
それを聞いていたショウボウが口を開いた。
「日曜日だって言うのに大変だな。さくらちゃんは・・・ピッピも寂しいな~」とからかって見せる。
などなど、来るメンバー来るメンバーが皆、さくらの話をするのであった。
そもそもピッピと同棲しているさくらちゃんはどんな女性なんだろう。
もとをただせばクールスのメンバーが良く通っていたグラスのビルの中にあるレディースのショップがビオロンであった。そこで働いている店員で、クールスのメンバーの中では憧れのマドンナ的存在であった。
そのさくらちゃんを水口晴幸が4人組の輩に乱暴されそうになったところを助けたことからお互いがお互いを心に刻み込んだのであった。
ひかれあった二人であったが偶然にもジェームスの計らいで再会を果たす。
再会を果たした二人は今度会うときにバイクでデートをしようと約束をする。
そして、ピッピもさくらちゃんも服飾デザイナーという同じ仕事柄、一挙に深い仲になって行く。
舘ひろしも顔を合わせれば「さくらちゃんは元気か?今日はさくらちゃんと一緒じゃないのか?さくらちゃんはお昼は食べたかな?」等と訊いてくる。
バンドクールスでデビューを果たす前には岩城滉一もいつもいつも「さくらちゃんは?」と聞いて来てくれた。
そんなさくらはピッピと再会する時には「秋子でもなく冬子でもありません。松原さくらです」と自己アピールするほどシッカリしていた。
松原さくらは本当に松原さくらなんだろうか?
なぜなら、ピッピさんが水口晴幸ではなく水谷晴幸で登場している原宿ブルースカイヘブンだから松原さくらではなく、ひょっとすると「松村さくら、松山さくら」が本当なのかもしれない。
クールスのメンバーの中でいつもいつもさくらちゃんは紅一点で可愛がられていた。
その理由にはさくらちゃんがマドンナ的存在だったというのもあるが、ピッピがクールスのメンバーからも慕われていたということではなかろうか?
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