【クールス・COOLS】舘ひろし、岩城滉一「暴走族じゃねんだよ」

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クールス
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俺たちにとっては凱旋公園となった中野サンプラザでの公演も大成功に終わり、

バンドCOOLSは世の中にかなり知れ渡ることになった。

俺とジェームスは出ていないのだが、6月からは大将やメンバーが出ている

「暴力教室」が封切が決定しているし、クールスはバンドでも映画でも

その勢いが止められない状態になっていたのである。

ここでちょっと解説をしておきたい。

それは暴力教室は1976年の6月のことである。

岩城滉一(滉ちゃん)が「みんなで映画に出たらたのしいだろう」と東映社長

岡田茂にクールスメンバーの出演を承諾させた「爆発!暴走族」から9か月後のことだった。
サムから電話があり、「ピッピ、たまにはスプレンドールにでも行って見ないか」ということでスプレンドールに来たのだった。

すると、舘ひろし(大将)がいるではないか!

「大将、一人?」と。

「おーピッピ、今日はさくらはどうしたんだい?」と。

いつも大将はさくらのこと気にかけてくれている。

「うん、最近はいつも遅いんだよ。デザインを任されて頑張ってるよ」

「それじゃーピッピ、寂しいな」と。

「いや、さくらのやりたいことをやってるんだから仕方ないよ」

「まぁ~とりあえず座れよと。

俺たちは中野サンプラザでのコンサートのことで盛り上がることになる。

俺とサムはいつものハンバーグライスを注文しハイライトに火をつけた。

するとサムが口を開く。。。

「ボス、今後のことちょっと説明させてもらってもいいですか」と。

「おお、サム言ってくれ」と。

「それじゃー、概略だけですけど・・・

6月から11月までにライブハウスとかちっちゃな箱まで入れると30か所以上の

オファーが入っています。その中には東北もあるし沖縄も入っています。

だから、今度は全国ツアーっていることです」と説明した。

すると大将が「東北って成功したグループが居ないようだが・・・」

サムがすかさず答える「今までには東北では成功はしていないのが実態のようです。

あの永ちゃんのキャロルでさえ失敗しているだから」と。

少し時間をおいたサムが「でも大将、東北連合と手を組んだらどうでしょうか?」と。

「何、東北連合って言うとあの暴走族のか?」と訊き返した。

「はい、そうです。その東北連合です」と。

ここでちょっと説明をしておきます。

この時点ではまだ水口晴幸(ピッピさん)と東北連合3代目総長・鈴木康之とは

知り合っていないのです。

なぜなら、今回の東北からのオファーで鈴木康之と出会うことになるのだから。

鈴木康之はクールスリーダー舘ひろしに男ぼれし、水口晴幸という朋友に

運命的な出会いをすることになるのです。

「まぁ~俺たちは俺たちのスタイルでコンサートをやり続けていくだけだ。

東北連合と手を組むかどうかはどうになるかわからない」と大将が言い切った。

するとサムが「はい分かりました。ちょっと今後のことなんですけど・・・

8月8日には東京の第二弾として芝郵便貯金ホールがあります。そして9月25日には

日比谷野音でやりますが、シャナナとのジョイントになります。

とりあえず、ピッピそれまでは覚えておいてよ。それ以上言っても忘れちまうから」と。

横に座っていた俺の顔を見ながら言い切った。

俺はひとり、これから今以上に忙しくなるのかと思っていた。

「じゃーたまにはビリヤードでもやりに行くか」と大将が言った。

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革ジャンを着ている奴はみんな暴走族

 

俺たちは席を立って明治通りを歩いていた。

すると後ろから「ちょっと、君たち!」

振り向くと制服の警察官が自転車のスタンドをかけるところだった。

なんで呼び止めたのか?と思っていると・・・

「君たちはここで何をやっていたんだ?」

犯罪者に尋問をしているかのように質問をしてきたのだった。

「何って、歩いているんだよ」と。

俺はありのままを言った。

「なに、俺を馬鹿にしているのか!お前は!」

「ここで何をしていたのかって訊いているんだ、ちゃんと答えろ」と。

サムが口を開く。

「おまわりさん、俺たちが何か悪いことでもしたって言うのかよ」

すると、興奮が最高に足したその警官は

「お前たちのような革ジャンを着た連中の犯罪が多いんだ。

お前たちも何か悪さをしようと思っているに違いない。

本当のことを言うんだ」と。

今まで口を開いていなかった大将が口を開く。

「ちょっと待ってください。ぼくたちはそのちょっと先のスプレンドールという喫茶店で

食事をとっていただけですよ。これからビリヤードでもやろうと思って向かっているところです」と。

「ジャー分かった。一人ずつ住所と氏名を言ってもらおうか」と言ってきた。

これ以上話をしていてもしょうがないと思ったのか大将が、

「ピッピ、サム行くぞ」と言い切った。

「ちょっと待ちなさい。お前たち暴走族はいつだってそうだ。

生意気なんだよ。今発生している犯罪の4割が暴走族が関係しているんだよ」と。

「もういい加減にしてくれ」と言いたかった。

思い出せば、レオンでもそうだった。

毎日のように通っていたレオンの女将さんが俺たちのことを良く思っていなかったのだ。

俺たちのバイクが通行人の邪魔になると言ってきた警察官に賛同して

「お巡りさん、この人たちは本当に迷惑なんですよ。来てもらいたくないんですよ。

この人たちがいると、一般の方が来てくれなくなっちゃう」などと罵声を飛ばしたのだった。
世間の目は俺たちは暴走族だと思っているんだと思った。

いま、俺の前にいるこの若い警察官もそうだ。

俺たちを暴走族だというくくりで見下している。

どうしてどうしてなんだ。

俺たちは踵を返していた。

でも、警察官はそれ以上追ってこなかった。

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