日産自動車の元会長カルロスゴーン容疑者が日本を脱出。
レバノンに居ることを明らかにし、1月8日にも声明を出すという。
日本の各メディアはこぞってカルロスゴーン容疑者の「脱出方法」やら
「経緯」などを取り上げ、報道している。
しかし、今問題なのはそんなことではないのだ。
何が問題なのかと言えば・・・
今回は各種報道に惑わされることなく、逮捕できるかどうかに焦点を当て
考察していきたいと思う。。
カルロスゴーンを逮捕できるかどうかが問題だ※司法の甘さが露呈
何度も繰り返すが、カルロスゴーン容疑者が保釈の条件を守らず
海外に逃亡したこと、どんな方法で飛行機を使ったのかなどなど
そんなことはどうでも良い話し。
問題は治外法権下にいる彼を逮捕できるかどうかなのだ。
まずは結論から言っておこう。
筆者が考えるところによると、「逮捕は難しい」と考えざるを得ない。
なぜなら、日本とレバノンは「犯罪人引き渡し条約」を結んでいないからだ。
その上、レバノンはカルロスゴーンに対して敵対的ではなく、
むしろ温和的だからだ。
日本の司法制度の甘さが露呈した※想定できなかったのか!?
カルロスゴーンは日本の企業のトップとして長年その手腕を振るってきた。
内外共にその力を認められていたカリスマ経営者だ。
力も金もある実力者だったのだ。
だから、今回のような会社を私物化し、収支報告書などの虚偽記載も平気でやってのけた。
そんなある意味、怪物のような犯罪者なのだから、あらゆる手を使って、
犯罪を犯すことなど想定できなかったのか!?
今回のような海外への逃亡などは予見できたのではなかろうか!?
ゴーン容疑者を弁護していた弘中弁護士でさえも、「寝耳に水」と言っている。
弘中弁護士にゴーン容疑者はすべてのパスポートを渡していたという。
だから、「まさかこんなことが起きようとは!」と予想外発言。
しかし、何度も繰り返すようだが・・・
カルロスゴーンは金もアリ、力もある怪物なのだ。
筆者から申し上げると、「日本の司法の甘さが露呈した」と言居ざるを得ない。
「無罪請負人」と異名をとる弘中惇一郎弁護士でも、予見できなかった今回の逃走。
「保釈制度自体に問題がある」としか言いようが無いのか!?
カルロスゴーン容疑者は逮捕されないのか?
治外法権を悪意に使った今回の逃亡劇。
カルロスゴーンを逮捕することはできるのか?
【ベイルートAFP時事】が次のように報道している。。。
レバノンのナジャール元法相は12月31日、レバノンの法律は
自国民を外国に引き渡すことを禁じていると述べ、日本政府からの要請があったとしても、
日産自動車の前会長カルロス・ゴーン被告を送還することは無理だと語った。
AFP通信の取材に答えた。国際刑事警察機構(ICPO)を通じて国際手配された場合についても
「空港や港、国境の検問所で名前が回覧されたところで、
ICPOには強制的に何かを行う権限がない」と指摘。
レバノンにいる限り、ゴーン被告には何の影響もないと断言した。
これを見る限り、カルロスゴーンを逮捕し、罰することなどできないのである。
レバノンに対して代理で処罰を申請するのは?
容疑者の身体を確保できない場合には、逃亡先の政府に対して、
代理処罰を申請するという「代理処罰申請」がある。
しかし、この制度の申請についてもナジャール元法相は次のように指摘。
被告はレバノンでの裁判を希望している。
元法相は「レバノンの法に照らして罰し得る罪を犯した疑いがあれば、
それも可能だろう」と述べた。その場合、レバノンの司法当局は日本に捜査資料を要求することになるが
「外国での罪で起訴するのはレバノンでは無理だ」と語った。
まとめとして・・・
日本の司法制度の「甘さ」の間隙を突いた今回の逃亡劇。
「カルロスゴーン容疑者を裁く方法は無いのか」模索してきました。
その結果、今のところ「なすすべが無い」というのが現状のようです。
今後カロスゴーンが何を表明し、どんな行動に出るのかが注目されます。
以上、カルロスゴーンを逮捕できるかどうかが問題だ※司法の甘さが露呈
・・・についてでした。
追記:レバノン政府は「関与していない」と声明を出しているが、
ゴーン容疑者が逮捕された2018年10月の翌月に「身柄を送還するよう」
日本政府に要求していた。
しかも、2019年12月20日にも送還を要求している。
このことから考えても・・・
今回の逃亡劇に「関与していない」は通用しないのではなかろうか!
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